ひかりちゃんの悲観的絵日記

絵日記要素はあるかもしれないしないかもしれない。

世界消滅音頭

 世界が存在しているのは何かの間違いだという気持ちがずっとあったのですが、他方で、「間違い」と言ってもそれは偶発事に起源をもつのではなく、ある意味必然的な流れによって生じてしまった事態だとも思ってきたわけです。世界が存在しているのが間違いだとすると、本来は無だ、何も無いんだということになります。何もないのが何かの間違いで何かあることになってしまったわけです。上で必然的と言ったのはこの過程のことです。本来は何もないのに、何かの間違いで何かあることになってしまうのが、必然的だということです。

 私は世界消滅を願っているのですが、これだと世界が存在することは動かしがたい感じがして、世界消滅に向けた署名活動は空しい試みである気がします。「本来こうあるべき」というのと全然違うのが現実だというのは悲しいかな往々にしてあることです。

 ここで逆転の発想はどうだろうと思いました。無から不可避的に出てきた世界なんて存在していないのとだいたい同じだろうと。つまり世界はまだ存在していないと。なので世界消滅キャンペーンの目標はむしろ世界を存在させることなのです。何もないところから存在し始めるにはコツコツと積み上げるみたいな方法ではうまくいきません。あるところでエイヤと飛ぶしかないのです。そこで世界消滅音頭を踊ります。これは世界消滅音頭ですが、その内実はこれから存在し始めるための音頭です。