ひかりちゃんの悲観的絵日記

絵日記要素はあるかもしれないしないかもしれない。

古墳と国分寺の話

 こんにちは。ひかりです。今日は古墳と国分寺の話をします。ぶっちゃけ両者の話題はあまり関係ないです。古墳メインです。

 みなさんの家の周りには古墳はありますか? 私の家の周りにはあります。自分で意識して探すようになるまではあまり知らなかったのですが、中学時代の通学路でなんか土盛り上がってるとこあるなと思っていたものが調べてみれば古墳だったりしました。うちの周りがとりわけ古墳が多いというわけでもないと思うので、古墳の無い地域でなければ案外そのへんに小規模なものであれば古墳はあるのかもしれません(弱い主張)。

 私は一時期『日出処の天子』という漫画にハマっていて、その影響で日本古代史全般に興味をもっていました。いや、古代史に興味といっても、学術書を真面目に読んだりはせず、歴史っぽいスポットに行って「これが千何百年前に造られた……」とロマンっぽい雰囲気に浸っていただけです。ともあれ、そうした興味で自分の地域の古墳を調べ、実際に現地に行ったりしていました。

 しかしまあ、うちの地域の古墳は小さいんですね。言われなければそれと気づかないようなものばかりです。もっと巨大な古墳が見たい! というわけで、私は埼玉は行田に行くことにしました。行田の古墳と言って皆さんピンと来るでしょうか。金錯銘鉄剣ってご存じですか? 「ワカタケル」の名が金の文字で刻まれていることで有名な剣です。歴史の教科書や資料集で見たことあるんじゃないでしょうか。あれが出土した稲荷山古墳を含む、埼玉(さきたま)古墳群が行田市にあります。

 で、埼玉古墳群を見に行ったのですが、とにかく大きいです。小山みたいなサイズです。権力あったんだろうな~という感じです。ハイキング気分で一通り古墳を上った後、例の剣を見に行きました。古墳群の近くの博物館っぽいところで展示されています。それを見て私は感動しました。私でも字が読めたのです。いや、江戸時代のくずし字とかって訓練積まないと読めないじゃないですか。ああいうのを想像していたのですが、なんか現代人がボールペンで書いた字のようで、普通に読みやすい字体でした。金象嵌のおかげで字の保存状態が良かったというのもあるんでしょうね。これがとにかく良かったので、皆さんも機会があれば剣を見に行くと良いと思います。

 ちなみに行田市は良いところでした。観光案内所的なところに行くと自転車を貸してもらえたので、それで古墳群以外の観光スポットも回りました。私は観ていなかったのですが、「のぼうの城」という映画のモデルになった忍(おし)城の跡も行田市にあり、観光名所っぽくなっていました。

 それで地元に帰って近所の古墳を見るとスケールの小ささに驚きます。どこで差がついたのか……。疑問に思った私はこんな妄想をしました。『日本書紀』に武蔵国造(むさしのくにのみやつこ)の乱という事件が載っています。これはそもそも史実かもよく分からないし、どういう争いだったのかも詳しくは分かりませんが、上に述べた行田あたりの勢力と、私の住んでいる多摩川沿いあたりの勢力の争いだったという説もあるらしいです(本当か?)。それで多摩川勢力は負けたので、古墳が小さくなり、勝った埼玉勢は古墳が大きくなった。これが私の推測でした。ちなみに「埼玉(さきたま)」の由来ってよく分かっていないらしいのですが、「前多摩」ってことはないですかね? つまり、昔は多摩が武蔵の中心で栄えていて、その多摩に至る道として埼玉があったのだが、例の乱によって中心地が埼玉に移った。完全に妄想です。歴史に詳しい方のご解説をお待ちしています。

 古墳の話はこんなところです。ところで! 皆さんは国分寺を知っていますか? 聖武天皇の仏教政策で国ごとに造られたというお寺です。私の家の近くには武蔵の国の国分寺があり、まんま「国分寺」は市名・駅名にもなっています。その国分寺は跡を見るとさぞ立派なものだったのだろうと思います。七重塔なんかもあったらしいです。近所に七重塔があるって良くないですか? しかし武蔵国分寺は現在では文字通り跡形も無くなっています。かの分倍河原の戦いで焼失したらしいです。新田義貞率いる反幕府軍のところに北条泰家幕府軍鎌倉街道を通って攻めてきた! 戦火は広がり、国分寺は焼失(国分尼寺もこのときに焼失したんでしたっけ? 国分尼寺跡の方がまだ遺跡感あるんですよね)。悲しいですね。ちなみに、現在の分倍河原駅前には新田義貞公の像があります。

 そういえばこの前ブラタモリを見ていたんですけど、遺跡っぽいところに行って「ここは何の跡でしょう?」クイズが出されたんですよ。それを見て私が「めっちゃ国分寺っぽい」と言ったら、正解はなんと丹後国分寺だったんですね。国分寺特有の雰囲気なるものがあるかは分からないのでまぐれ当たりかもしれませんが、嬉しかったです。